2020/04/15
モデルバンクの視点からみた現状
Abstract
セレント・モデルバンク・アワードは、バンキングで成功するために不可欠な各分野でテクノロジー活用のベストプラクティスを実践している金融機関を選出するプログラムである。2020年のモデルバンク・アワードには140近くの金融機関から応募があった。これほど多くの質の高いプロジェクトの事例を目の当たりにしたことで、バンキングおよび決済業界の現状―優先課題、イノベーションの中心分野、ここ数年の変革過程―について類まれな知見を得ることができた。
これらのプロジェクトの応募期間は2019年だったため、当然ながら、その後2020年春に世界中が新型コロナウイルスのパンデミックに見舞われることなど誰も想像できなかった時点のものである。いまや弊社の顧客企業の優先課題は一変し、自社の従業員の安全確保と顧客への最善のサポート提供に日夜取り組んでいると思われる。それでも、ここで紹介するトレンドの多くは、現状を受けてさらに勢いを増すだろう。従ってそう遠くない将来、本レポートで取り上げたプロジェクトで実践されているベストプラクティスが他の金融機関にとって有効なガイダンスとなることを切に望んでいる。
今年のモデルバンクを総括した本レポートを読むだけでも、十分に価値はあるだろう。今年の全応募プロジェクトの分析結果に基づき、業界内の動きに関する知見をもたらしているからだ。また、全ての受賞プロジェクトの概要を説明しているため、より詳細な内容を知りたいケーススタディを特定できる。最後に、今年のモデルバンク・プログラムの基本的な詳細を知ることができる。
最も特筆すべきは、セレントサイトの登録ユーザーは誰でも無料でレポートをダウンロードできることである。