カード管理および取引処理システム:入門編
2014/05/01
Abstract
本レポートはカード管理および取引処理システムに関するシリーズの第1弾で、この分野の主なテクノロジーを紹介し、その中から適切な機能とサービスを選択する際の枠組みを示します。
世界中の金融機関は、小口決済プラットフォームの更新および移行をめぐる選択肢を検討してきました。モバイル決済やおサイフケータイといった機能は進化を続けていますが、当面、カードの利用は続くものとみられます。また、金融機関の多くがレガシーシステムをめぐる問題に直面していますが、銀行のカードおよび小口決済向けシステムの中心的役割を担うであろう新型の取引処理システムは、様々なチャネル、デバイスおよび決済手段で取り扱われる幅広い取引のハブとして機能します。
この分野では、多くのベンダーやサービスプロバイダーが製品を提供しています。しかし、それらの機能を使いこなし、競合製品との違いを理解するのは極めて難しいといえるでしょう。
そこで、セレントは、以下の疑問に対する解を探るべく調査を開始しました。
- カード管理および取引処理においてはどのような機能が求められているのか。また、誰が、何のためにそれらを必要としているのか。
- そうした機能を取得、開発、またはアウトソースする場合、どのような選択肢があるのか。
- 主要分野で中心的存在はソフトウェアベンダー、処理業者、システムインテグレーター/実装パートナーのうち誰か。
- ソリューションの選定にあたって差別化要因となるのは何か。
- ソリューションの機能、市場でのプレゼンス、顧客重視の観点から卓越しているのはどのベンダーか。
- 小口決済システムを刷新した銀行の事例から、業界としてどのような教訓が得られるか。
「カード管理および取引処理システムは、かつてないほどその重要性が増しています。今回のレポートでは最初にベンダーの機能の概要を紹介し、次に取引処理システム(スイッチ機能)、カードイシュアー向けカード管理システム(アクワイヤー向けではない)、専門機能について取り上げています。引き続き、関連プレーヤーに我々のリサーチへの参加を呼び掛けていくつもりです」と、セレント銀行グループのシニアアナリストでレポートを執筆したジルビナ・バレイシスは述べています。