セレントモデルバンク・オブ・ザ・イヤー2017:デジタル化の推進:CaixaBank
Abstract
セレントモデルバンク・オブ・ザ・イヤー受賞:デジタル化の推進:CaixaBank
2017年のセレント「モデルバンク・オブ・ザ・イヤー」にはスペインのCaixaBankが選出されました。同行は長年にわたって顧客中心主義を掲げており、現在は全社を挙げて最新テクノロジーを活用し、顧客との関係を深めて銀行経験を向上させることに注力しています。
CaixaBankは長年にわたり顧客を重視し、既存顧客のニーズおよび行動の変化に対応してきました。銀行以外の企業(Google、Amazon、Facebookなど)における優れた顧客経験によって、銀行にも同様の顧客経験を求めるようになり、銀行はそうしたニーズの変化に対応する必要があると早くから認識していました。
多くの銀行が個別の課題の解決を目的とするピンポイントのプロジェクトを数多く実施している一方、同行は組織全体にデジタルの考え方を注入することが、他行との差別化のカギになると考えました。特に、多くの新規参入プレーヤーによって銀行の中核業務の大部分がコモディティ化される恐れがあるだけに、その重要性を意識していたのです。
企業カルチャーは非常に重要であり、新しい試みに対する意欲はCaixaBankの真髄といえるでしょう。
同行は先に大胆なプロジェクトを立ち上げ、ミレニアル世代をターゲットにモバイルに特化した銀行「imaginBank 」を設立し、好調なスタートを切っています。Facebookをはじめとするソーシャルメディアとの統合は興味深い動きといえるでしょう。
同行はデジタルを非常に重視しており、傘下にデジタル専門のCaixaBank Digital Businessという組織を設け、その構成員の多くは銀行員ではないミレニアル世代が占めています。
「CaixaBankは、デジタル化を進めることは個別のプロジェクトを立ち上げることにとどまらず、銀行員のあらゆる業務をデジタル化することであると認識しています。他の業界がどのように顧客経験を向上させたかを参考にし、既成概念の枠を超えたアイデアを試す意欲が、同行の差別化要因になっています」と銀行プラクティスのシニア・バイス・プレジデントのダン・ラティモアは述べています。