2015年 北米のコミュニティバンクの勘定系システム
Abstract
勘定系プラットフォームは銀行口座の動きを記録する集中システムであり、あらゆる金融機関にとってシステムの最も重要なコンポーネントと言っていいでしょう。従って、これを入れ替えるか否かの判断は難しいものになりかねません。勘定系システムを入れ替える作業は、航空機のエンジンを飛行中に取り換えるようなものだと言われてきました。金融機関にとっては、最適なベンダーの選定が不可欠でしょう。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | 勘定系システム市場に影響を及ぼすトレンドとは何か? |
2 |
そのソリューションを採用した顧客の数はそのソリューションの競争力を反映しているか? |
3 | 単一の「最適な」勘定系システムは存在するか? |
市場の進化に加え、勘定系システムの使用年数が長くなっていることを受け、金融機関の多くが大規模なシステム移行に着手しています。銀行は既存の勘定系システムが明らかに効率化を阻んでいることはわかっているものの、他のシステムを導入することで勘定系システムの本格的な移行を先延ばししています。しかし、多くの金融機関は、システム入れ替えという苦渋の決断を下すべき時に来ているといえるでしょう。
本レポートは、北米銀行をテーマとするレポートシリーズの第1弾で、北米を基盤とする金融システムサービスプロバイダーの「ビッグ5」が手掛ける10の主要勘定系システム、特にコミュニティバンク(預かり資産総額が10億ドル以下のリテール銀行)向けのソリューションに焦点を当てています。レポートの第2弾は中堅銀行(同10~200億ドルの銀行)、第3弾は大手銀行(同200億ドル超)をそれぞれ取り上げる予定です。
「『最適な』勘定系システムというものは存在しません。各プラットフォームには独自の長所と弱点がありますが、特定の市場またはセグメントに対応するように設計されるのが一般的です。異なるシステムの中から1つを選ぶ際の主な決め手となるのは、金融機関固有のニーズです」とセレント銀行プラクティスのシニアアナリストでレポートを執筆したジェームス・オニールは述べています。
「ここ10年でデジタル化が進み、販売チャネルが進化したことも、勘定系プラットフォームの負荷を増大させる要因となっています。一部の金融機関は、既存の勘定系システムでは今日の進化したニーズに十分対応しきれないことを認識しています」とアナリストでレポートを共同執筆したスティーブン・グリーアは話しています。
140P 、9図と184表で構成されています。