損害保険業界におけるeビジネス:2007年以降の10のトレンド
2007/09/11
Abstract
損害保険業界におけるeビジネスは引き続き代理店向けサポートが中心ですが、個人向けサービスも新たな重要分野となりつつあります。
セレントは2004年に発行した損害保険業界におけるeビジネスのトレンドに関するレポートで、2007年に向けての10のトレンドを明らかにしました。今回のレポートでは、損害保険会社44社の幹部を対象に行った最新の調査データをもとに、新たに2010年に向けた展望を示しています。
「2004年に我々は代理店向けeビジネスのユビキタス化と重要性が拡大するとの予測を示しましたが、それが現実のものとなっています。2007年までに新規顧客による電子申請件数がどれほど伸びるかについての我々の予測は、やや強気すぎたかもしれません。しかし、伸び率は上昇を続けており、さらに加速する兆しも見られます。一方、オンラインによる個人保険の見積もりや販売に関しては、我々の予測は控えめだったようです」とセレント保険プラクティスのマネジング・ディレクターでレポートの主執筆者、マシュー・ジョセフォウィッツは述べています。
レポートでは、次のような点についても言及しています
- IT予算に占めるeビジネス関連投資額の割合は平均5~15%で安定して推移しており、代理店向けeビジネス、自社開発またはカスタマイズ設計のソリューションが主な対象となっている。
- 保険契約者向けポータルサイトは引き続き最重要課題であるが、調査に参加した保険会社のうち3分の1はサイト利用が50%以上も伸びていると報告している。
- ここ3年で、潜在顧客向けのeビジネスとオンラインマーケティングは保険会社の共通認識となった。オンライン見積と代理店の販売チャネルとの連携、またオンライン見積自体の普及も広がっており、ビジネス価値を創出している。
2010年にかけては以下のような展開を予測します
- AJAXや次世代のWebテクノロジーをベースにしたより高度なインターフェースが構築される。
- オンライン申請を利用する新規顧客の割合が着実に上昇する。
- 保険契約者向けポータルの導入がさらに拡大する。
- 個人保険の潜在顧客向けウェブサイト上のオンライン見積りやその他の多様な機能、企業保険のリスクマネジャー向け情報ツールなどのユビキタス化が進む。
- オンラインマーケティング関連の投資額は少なくとも50%増加し、検索エンジンの最適化に向けた投資額もさらに増加する。