米国におけるプラットフォーム・バンキング: 銀行がリテールバンキングの中心であり続ける方法
2018/11/08
銀行がカスタマー・エンゲージメントの中心に留まり、フットワークが軽い競合他社、大手デジタル企業、フィンテックによって追い出されることを避ける方法は?
Key research questions
- プラットフォーム・バンキング戦略とは?
- プラットフォーム・バンキング戦略は何をもたらすか?
- プラットフォーム・バンキング戦略の最終段階とは?
Abstract
プラットフォーム・ビジネスは、現状を打破しようとするディスラプターの最もダイナミックな例として出現した。イノベーションへの欲求によって加速され、アマゾンのような企業は驚異的な成長を遂げており、その影響を受けない業界はほとんどない。バンキングにおけるプラットフォーム・ビジネスはまだ本格化していないが、新しいバンキング・ビジネスモデルは、プラットフォーム戦略の中心的理念を反映している。
様々な力がバンキングに影響を及ぼしている。欧州では、規制要件が業界を揺り動かしている。欧州決済サービス指令 (Payment Services Directive 2, PSD2)は、オープンバンキングをAPI (application programming interfaces)プラットフォームを構築するための規制要件と定義した。米国では規制がない中、競争圧力と明らかなチャンスが、銀行が閉鎖的バンキングモデル (垂直統合)からオープンバンキングモデルへと移行する動機となっている。世界的には、APIの進歩、クラウドベースのコンピュータ利用/データ保管が、この変化を促している。この変化は、協調的パートナーシップをベースとしたモデルへの社会的価値観の変化をもたらしている。