セレント・モデルバンク2020受賞企業:UnionBank of the Philippines:ブロックチェーンで地方銀行へのオンライン送金を可能に
2020/04/15
セレント・モデルバンク・アワード2020金融包摂部門 受賞企業(パート2)
Abstract
金融包摂に関するプロジェクトの多くは、銀行口座を持たないエンドユーザーをターゲットとする提案の策定(「B2Cアプローチ」)に主軸を置く傾向がある。金融機関がサードパーティによる同様の提案の策定や提供をサポートするプロジェクト(「B2B2C アプローチ」)は、あまり一般的ではない。だがUnion Bank of the Philippinesは、金融包摂の促進に向けて立ち上げた2つのプロジェクト「API Marketplace」と「Send-i2i」でまさにこのアプローチを採用している。
本レポートでは、同行のモデルバンクアワード受賞プロジェクトの第2弾として「Send-i2i」のケーススタディを紹介する。第1弾のレポート「Union Bank of the Philippines: オープンAPIで銀行口座を持たない人々にサービスを提供」では、「API Marketplace」プロジェクトを取り上げた。
同行のネットワーク「i2i (island-to-island、institution-to-institutionそしてindividual-to-individual)」は、ブロックチェーン・プラットフォームを通じて地方銀行を結び付けている。「Send-i2i」はネットワークを拡張することで地方銀行へのクロスボーダー送金を可能にし、銀行口座を持たないコミュニティでの顧客獲得の足掛かりを作っている。