韓国におけるデリバティブ市場:転換期をどう活かすか
Abstract
(このレポートの英文版を"Evolution in South Korea’s Derivatives Market: Factors for Change "というタイトルで2012年8月14日に発表しました。)
韓国の金融市場の大きな変革に伴い、韓国のデリバティブ市場は今、大きな転換期を迎えています。 同市場の活性化に好都合な材料が次々と備わってきており、今後のどのように成長を遂げていくか期待されます。
セレントの最新レポート「韓国におけるデリバティブ市場:転換期をどう活かすか」 では、韓国国内のデリバティブ市場の現状および今後の発展の可能性について分析しています。世界トップを誇る韓国の上場デリバティブ市場、そして対照的 に、世界から大きく後れをとっているOTCデリバティブ市場の現状について、世界との比較、取引高および取引金額を取り上げ、詳しく分析しています。
世 界の上場デリバティブ取引高のうちの約20%が韓国取引所を通じて取引され、他の取引所を圧倒的に引き離す取引高を誇りつつ、また堅調な成長を維持してき ています。一方、韓国のOTCデリバティブ取引高は世界の取引高のうちの0.19%に過ぎず、世界市場から大きく後れをとっているのが現状です。
「韓国のデリバティブ市場は今までのような成長曲線は描けないかも知れませんが、今後も堅調な成長を維持していくでしょう。それを後押しするに十分な金融市場の改革が行われているからです」とセレントのアジア金融サービスグループのアナリストで、本レポートの執筆者である孔慶順は述べています。
本レポートでは、韓国におけるデリバティブ取引関連の法規制についても詳しく言及し、また韓国金融市場全体に起こっている変革について触れ、デリバティブ市場にどのような影響を与えるかについて分析予測しています。