韓国決済市場の最新動向

(このレポートは2010年5月21日に日本語で発表しましたが、"Payments Trends in South Korea: Out with the Old, In with the New"というタイトルで英語版を2010年7月29日に発行しました。）

ここ数年、韓国の決済市場は新たな決済手段の躍進により、勢力図に大きな変化が起きています。決済の電子化が著しい成長を見せており、政府の働きかけが強力な後押しとなっている事が、セレントの調査で明らかになりました。

セレントの最新レポート「韓国決済市場の最新動向」では、韓国の決済市場の最新トレンドおよび今後の展開について分析しています。韓国ではカード決済文化が消費者全体に浸透しており、2009年の統計で、韓国の民間消費の53.4%がカードを通じて決済され、過去最大値を記録しています。政府や各銀行が打ち出したカード決済に対する優遇措置が奏功し、カードの利用が浸透しています。

セレントが実施した韓国の消費者へのヒアリングで、決済時に主に利用する手段について尋ねたところ、半数以上がクレジットカード決済、その次が新型デビットカードであるチェックカード決済との結果になりました。また、カードを積極的に利用する理由を尋ねたところ、ポイントが貯まる点や割引を受けられる点など現金にはない利点があると見ている消費者が多い事も明らかになりました。



出典：セレント

「韓国の決済市場で今後も成長が期待される分野は、デビットカードとモバイルバンキング、非接触型決済です。韓国では決済の新たなビジネスモデルの登場が期待されており、今後も決済市場の変化から目が離せません」とセレントのアジア金融サービスグループのアナリストで、本レポートの共同執筆者である孔慶順は述べています。

本レポートでは、韓国の決済市場トレンドと共に、その特徴、さらに、、各決済手段の取引状況についても詳しく分析しています。また、成長著しい領域、さらに今後も成長が期待される領域に特に重点を置いています。

本レポートは、21図と5表を含む34ページで構成されています。