Abstract
アジアの経済と銀行の状況は各国で大きく異なっている。アジアには、経済発展の度合い、銀行システムの成熟度、テクノロジーインフラの水準が大きく異なる大小さまざまな国が混在している。そこで、「国境を越えたデジタルコマースの実現」がソリューションへの投資を促進する共通のテーマとなっており、主に次の4つのドライバーがある。
- リアルタイム決済 (RTP) システムの開発
- 新しいRTPシステムの国境を越えた接続
- デジタルチャネルのエクスペリエンス
- 貿易サービスの活性化
世界では、コーポレートバンキングの予算に占めるIT支出の割合が2022年の平均2.6%から2023年に4.6%に上昇した。こうした中、2022年にIT支出の割合が低水準にとどまっていたアジア太平洋地域でも、2023年はIT支出が前年比で大幅に増加し、予算に占める割合は世界平均に近い水準となった。しかし、この地域の平均を見ると、国によって大きなばらつきがあることが分かる。
アジア太平洋地域 (特に、急速な経済成長を遂げている東南アジア諸国) で事業を展開する企業にデジタルバンキングを提供したいと考えている銀行やベンダーは、基調となる市場のトレンド、慣行、機能、競争力について認識しておく必要がある。こうした取り組みを支援するために、セレントは現在のテクノロジーインフラの状況に対して銀行エコシステムの成熟度をプロットした「レーダーマップ」を作成した。今回の第2バージョンでは、将来のデジタルへの即応性に対して銀行エコシステムの成熟度をプロットしている。この「レーダーマップ」は、より最新のコーポレートバンキング機能とエクスペリエンスを通じて経済成長を遂げる準備ができているアジア太平洋地域の国を特定する上で、役立つように作成されている。
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