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保険引受プロセスの改革:「秘伝のレシピ」に加わる新たな材料とは?

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2016/06/29

Abstract


引受けと商品管理に関するあらゆる分野でイノベーションが爆発的に広がり、新たなテクノロジーが古い技術に取って代わっています。こうした変化に対応できないシステムを持つ保険会社は、圧倒的に不利な立場にあるといえます。

KEY RESEARCH QUESTIONS
1 コア業務の事務手続きシステムをめぐるトレンドは?

2

引受けおよび商品管理の最新トレンドとは?
3

将来の展開はどのように予想するか?

引受けは保険の中核業務であり、業界の「秘伝のレシピ」とも言える分野です。数百年にわたり、この手続きは経験豊富な引受人の個人的な判断に基づいて行われてきました。アイデアやビジョンが手続きマニュアルに盛り込まれ、後の世代へと受け継がれてきました。

ここ数年保険会社は、中核システムである保険契約管理システムを刷新して引受けプロセスを抜本的に改革することに熱心に取り組んできました。その結果、ベテランの引受人による原始的な査定プロセス、どの保険会社でも同じような商品、全ての保険業界が採用する標準的な査定アルゴリズムなどは過去のものとなりつつあります。

保険会社は新たなテクノロジーを使って、これまでとは全く違う商品の開発、効率性を向上させる革新的なプロセスの策定、意思決定の改善、顧客経験の変革を実現しています。こうした引受け業務の変革を可能にしているのはワークフローの自動化を促すビジネスルールですが、より重要なのは、データの活用によって根本的な変革が進んでいることです。

本レポートでは、引受けおよび商品管理業務における最新のイノベーションを取り上げ、実現可能な具体的な例を紹介しています。

「このレポートを読んでいただければ、保険会社がデータの新たな活用方法を通して、引受けおよび商品管理のほぼ全ての要素を根本的に変革しつつあることがわかるでしょう」とセレント保険プラクティスのリサーチディレクターでレポートを執筆したカーリン・カーナハン は述べています。

本レポートでの主な論点:

  • 保険会社は商品イノベーションを差別化要因と位置付け、損害発生時に基本的な補償以上の内容をカバーする新たなタイプの保険商品を試験的に導入している。パラメトリック保険、行動ベース型商品、損害を回避・軽減するサービスを組み入れた商品などが普及しつつある。
  • 予測分析を使うことでリスクの質に対する評価の精度を高め、価格の妥当性を確保するほか、どのような検査が認可されているか、保険料査定スタッフをいつ派遣するか、第三者のデータをいつ購入するかを見極めることでコストを抑制する。
  • 企業保険における個別の引受けリスクはなくなった訳ではないが、リスク要因の特性はより定量化され、より大量かつ一貫性のあるデータが必要になっている。
  • プロダクトマネジャーの役割はルールの管理から個別案件の管理へと大きく変わり、新たなスキルおよびツールが求められている。また、保険会社の引受業務に対する規制当局の監視方法にも変化がみられる。

損害保険業務のサポートに利用できるテクノロジーは爆発的に広がっています。保険会社は、意思決定力の向上、顧客サービスの改善、処理コストの削減を可能にするチャネルの移行、新たなデータ要素およびツールに大きな関心を持ち、引受けおよび商品管理のあらゆる分野に投資しています。次々に新しいテクノロジーが出現するため、こうしたトレンドを常に把握するのが難しい状況は変わっていません。しかし、こうした変化に対応できないシステムを持つ保険会社は、圧倒的に不利な立場になりかねないのです。

既にイノベーションに取り組んでいる保険会社には、本レポートは引受けプロセスの変革をより独創的にするヒントとなるはずです。まだそうした取り組みを始めていない保険会社には、警鐘を鳴らすことでしょう。変化のスピードが加速する中で、いまだ引受人の個人的な判断だけに依存している保険会社は、アイデア・ソースを特定し、それらをシステマティックに応用して利益率の向上に結び付けようとする保険会社に比べて不利な立場に置かれるでしょう。どちらの立場にあるにせよ、急速な変化が保険業界に刺激、活気をもたらしています。