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リテールFX:成熟市場の成長戦略

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2012/06/14

Abstract

(このレポートは2012年6月14日に"Retail FX: Growth Strategies in a Maturing Market"というタイトルで英文で発表されましたが、和訳版を2012年10月2日に発行しました。)

個人投資家向け(リテール)FX市場は2005~08年に取引量が爆発的に拡大したあと成熟段階に入っており、市場の成長ペースが減速する一方で規制強化が進みつつあります。世界各国の規制当局は、投資家が高リターンを謳った宣伝に飛びつくリスクを軽減しようと消費者保護に力を入れ始め、レバレッジを制限することで投資家のリスクを最小化しようとしています。一方投資家は、学習サイト、ソーシャルネットワークを通じて市場動向を理解するためのツールや知識を得られるようになり、新たにFX取引を始めやすくなっています。

セレントの最新レポート「リテールFX:成熟市場の成長戦略」は、個人投資家向けFX取引市場の現状と2012年に入ってからの動きに注目しています。レポートでは、市場の主なトレンドとこの分野で新たなビジネスチャンスが見込まれる地域について分析し、こうしたチャンスを掴むために金融機関がどのような準備をすべきか論じています。厳しい財務状況が続くなかで証券会社が個人顧客を獲得するためには、コスト効率の良いマーケティングおよびコミュニケーション戦略の策定が欠かせません。

主な新興市場

国名

注目度

特徴

オーストラリア

非常に高い

アジア太平洋地域の成長の中心

規制要件は証券会社に有利

同国では組織構築がしやすい

世界のFXブローカーは既に同市場に参入済み

ブラジル

中程度

市場規模が大きく、成長率も高い

今後2~3年に国際的なイベントの開催が予定されており、FX市場の拡大が見込まれる

当局は規制強化を進めている

インド

低い

規制が厳しく、緩和にはかなり時間がかかる見通し

中国

中程度

今後3~4年以内に通貨に関する規制はすべて撤廃するとみられる

巨大市場に参入するチャンス

当局から承認を得るのは難しいが、投資家教育や関連サービスを提供する業者は新規参入を認められる

マレーシア

低い

FX取引はイスラム教の法典シャリアに反することから、規制当局はこれを認めていない

出典: セレントによる分析

競争が激しさを増すなか、ブローカーは投資を拡大し、テクノロジーと商品を強化して顧客サービスの向上に努め、主にエンド・ツー・エンド・ソリューションに力を入れるとみられます。ブローカーは取引後システムのプロバイダーとの提携・協力を通じて、顧客向けの機能を拡充するとともに、FX取引専用のプラットフォームをマルチアセット対応のプラットフォームに進化させるでしょう。商品のクロスセリングを活発化させ、顧客1人当たりの収益を向上させるため、プラットフォームは他のアセットクラスとの統合に注力するでしょう。

規制当局がレバレッジの引き下げに動いていることを受け、ブローカーの財務内容に応じてレバレッジをかけるアクティブな個人投資家のニーズに対応する「プライム・ブローカレッジ」が広がることが予想されます。リテールFX取引ではモバイル機器を使った取引が主流となりつつあるため、FXプラットフォームが顧客を確保する上でモバイル向け商品・サービスの提供は不可欠となるでしょう。

注:「FX」は日本では外国為替証拠金取引を指すことが多いですが、このレポートでの「FX」はForeign Exchange全体を指しています。