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クレジット・デリバティブは敵か味方か?

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2004/01/29

Abstract


米国におけるクレジット・デリバティブ取引の名目残高は2006年までに7兆ドルを超える予測されます。

クレジット・デリバティブ市場は驚異的な勢いで拡大を続いています。同市場は90年代前半までは存在すら認められていませんでしたが、2002年には名目上の取引残高が2兆ドルをやや超える規模まで急成長しました。セレントは、この市場が2006年には7兆ドルを超える規模に膨らむと予測しています。新たに市場に投入されるクレジット・デリバティブ商品の種類も目まぐるしい勢いで増えています。セレントの最新レポートは、同市場の急成長を促す原動力を検証するとともに、将来の脱線を招きかねない要因についても分析しています。

現在のクレジット・デリバティブ取引は、商業銀行間で行なわれているデリバティブ取引全体のまだ1%強を占めているにすぎません。しかし、97年から2003年にかけてデリバティブ市場全体の規模が3倍弱拡大しただけであるのに対し、クレジット・デリバティブ市場は16倍近くに膨れ上がっています。「他のデリバティブ商品に比べるとクレジット・デリバティブ市場はまだ揺籃期にあるといえますが、その成長ペースには目を見張るものがあります」とセレントの証券取引・投資グループのリサーチアソシエイトで本レポートの著者であるアダム・ジョセフソンは述べています。

クレジット・デリバティブ市場の成熟が進みつつあることを裏付けるように、投資家向けクレジット指数の開発・公表を手がける企業が複数現われ、業界のベンチマークとなることを目指して熾烈な戦いを繰り広げています。いずれの指数も構成銘柄の流動性が高いこと、取引所における売買取引の実現が近いことなどをアピールしています。セレントのみたところでは、JPモルガンとモルガン・スタンレーが共同開発した「TRAC-X」が流動性の高さで勝っており、最終的には競合相手である「iBoxx」を抑えて優位に立つと思われます。「TRAC-X」はグローバル指数としての性格が強いうえ、取引量も多く、取引所への上場準備でも大きくリードしています。

取引所での指数売買取引が実現されれば、市場参加者が一段と増えることが予想されます。取引に関連して法律上の問題が発生した場合には、ISDAおよび市場参加者がそれらの解決に向けて適切な対応を採ると思われます。また、市場参加者向けのシステム開発も進み、フロントオフィスからバックオフィスまで一連の業務に対応する様々なソリューションが提供されると考えられます。その結果、人的資源の限られた小規模金融機関でも市場参加が可能となる一方、大手金融機関は一段の業務改善を進めて市場での安定的な立場を確保することができるでしょう。