OTCデリバティブ業務のSTP実現に向けて
Abstract
OTC取引の取引後処理においては、取引のキャプチャーおよびコンファメーション(確認)にかかるコストがコスト全体の50%以上を占めています。バイサイドでは効率性をさらに向上させるため、コンファメーション後の処理に対応するテクノロジーを求めています。
今回のレポートでは、取引のキャプチャーおよびコンファメーションがOTC取引の取引後処理コスト全体の50%以上を占めている現状が明らかになっています。一方、バイサイドでは効率性のさらなる向上に向けて、プロセスの後半部分に当たるコンファメーション後の処理に対応するテクノロジーを求めています。それを実現させるためには、本格的なストレート・スルー・プロセッシング(STP)に適したアーキテクチャとコンポーネントを備えた最新の高度なテクノロジーソリューションが相次いで市場に投入されることが不可欠でしょう。
「バイサイドは、企業の壁を超えてSTPを実現するためのシステム一元化やユーザー共同体の構築に賛同しています。バイサイドは社内においては、既存のシ ステムとの適合または統合が可能でワークフローや取引の全プロセスをモニターできる柔軟性の高いシステムを重視しています。市場関係者の中にはエンド・ ツー・エンド・ソリューションを望む向きもあるようですが、早急に必要なのは既存の社内アーキテクチャに適合し、時間とともに拡張または順応可能なポイン トソリューションといえるでしょう」とセレントのキャピタル・マーケット・グループのシニアアナリストでレポートを執筆したデイビット・イーストホープは述べています。
セレントは、OTCデリバティブ向けSTPソリューションを構築するための基本的な要素として①ダイナミックな取引モニタリング②参照データ③コンファメーション④時価評価⑤照合エンジンおよび機能⑥担保管理の6つを挙げています。
「イベント主導型アーキテクチャの役割は、これら全ての要素を1つのフレームワークに盛り込むことといえるでしょう」とセレントキャピタルマーケットグループのヘッドでレポートの共同執筆者であるマイーズ・ハバルは指摘しています。
本レポートは11図と3表を含む全51ページで構成されています。